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京都とガイガー・カウンター [状況と変動]

    ガイガー・カウンターを持っている友人が2人いるので、
1人を車に乗せて、東京から京都まで走ってみました。
つきあってくださったのはアートスタディーズ事務局長の太田丈夫さん 
(57歳)です。





もちろんガイガー・カウンターの精度に対する疑いもあるので、
複数の数字が必要ですし、測定の日時や場所も大きく影響するので、
これはあくまでも目安です。

ガイガーカウンタの機種はTERRA-Pでウクライナ製です。
ウクライナというのは、チェルノブイリのある国です。

池袋で、0.13〜0.15マイクロシーベルト/毎時くらい 
でした。



市川定夫の『環境学』によると、宇宙から年間300マイクロ 
シーベルト、地中から同じく年間300マイクロシーベルト、合 
計年間600マイクロシーベルトの被曝を、自然放射能としてう 
けています。これを毎時に直すと約0.069マイクロシーベルト/毎時の被曝をうけ 
ていることになります。(情報出典:
http://ja.wikipedia.org/ wiki/自然放射線)

つまり池袋で、0.13〜0.15マイクロシーベルト/毎時 
というのは、自然放射能の2倍であるということです。
たいしたことはないとも、言えます。

つまりこれで計算すると年間に約0.6ミリシーベルトの被曝が 
福島原発事故での被曝量と、現在の段階では予想されるということです。
3月15日の爆発での関東の被曝量が多かったので、1年の積算量 
は、ICRP勧告(1990年)による1ミリシーベルト/年 
間までという安全の目安は、たぶん少しですが超えてしまうでしょ 
うが、現在の放射線量そのものは、ICRP勧告の国際基準内に 
入っています。

それが車で走ると、東名のどこでもだいたい0.10マイクロ 
シーベルト/毎時くらいでした。
自然放射線が0.07あるので、福島放射能は0.03マイク 
ロシーベルト/毎時であるということです。



福島からの距離が広がっても、放射線量は減少の傾向をまったく見 
えませんでした。
京都に入ると、0.09〜0.15マイクロシーベルト/毎時 
くらいでした。

結論で言うと、いろいろの濃淡はあるでしょうが、
基本は日本のほぼ全部がほぼ均等に汚染されているように感じました。
これはあくまでも彦坂尚嘉の感想です。

広瀬隆さんは著書『危険な話』(198年 )の中で、5 
日で日本中が汚染されると書いていましたが、
ほぼ的中している事態のように思えました。

この数字は「東京電力株式会社福島第一原子力発電所の20km 
以遠のモニタリング結果について」という結果で見ると、
一番数値の高い相馬郡飯舘村が15.8マイクロシーベルト/毎 
時ですから、100倍です。ですから20km以遠よりは、京 
都の方が放射線量は低いのですが、しかし想像よりもずっと高く 
て、いわき市小川町高萩(36km南南西)の0.10マイク 
ロシーベルト/毎時とほぼ同じなのです。

 

文部科学省発表値の約3倍くらいです。
  情報出典:環境放射能水準調査結果(都道府県別)[平成23年 
6月12日(日曜日)14時00分版]
  
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/06/12/1307020_06 
1214.pdf
  
すでに多くの指摘がありますが文科省発表値は、上空の数値測定で 
低くなっているのです。
地上1メートルくらいですと、私や太田丈夫さんの感覚ではその3 
倍くらいの数値になっているという感じでした。

さて現在も、放射能は福島原発から流出し続けています。
つまり放射能はしだいに濃度を上げて蓄積を続けています。

こういう均等に汚染されている状態で、しかも積算値が1ミリシー 
ベルト/年間を超える可能性があるか、あるいは近づいている状態 
であると、それなりに放射能対策をとっている人と、とっていない 
人ですと、被曝量に差が出る可能性があります。無頓着な人は、知 
らないうちに被曝が増えるかもしれません。

そういう事ですと、関東よりも、関西の方が自覚や危機意識が低い 
ので、危険性も高いとも言えるものです。



海外のメディアの中では日本の死者がチェルノブイリからの類推か 
ら100万人から140万人と予想しているものもあります.
   出典:バズビー教授
http://www.youtube.com/watch? 
v=5PFRQ4jDUE4&feature=youtu.be

被曝による癌などの死者は、5年10年の中で、ばらばらに個人差 
の中で起きるので、具体的な大量死としては見えないので、分かり 
にくい形で進行して行きます。国際基準値のラインにはいっている 
ので、あまり神経質になる事はありませんが、最低限の心遣いをし 
た方が長生きできる可能性があります。

どちらにしろ日本の人口の減少は加速して行くでしょう。予想とし 
ては原発事故で20パーセントくらいの減少が起き得るかもしれま 
せん。チェルノブイリ10年後から20年後に、日本の人口が80 
00万人を切るという事態があり得るという風に思います。私は日 
本の人口グラフの作品を東京画廊での個展などで作っているので、 
特に敏感に思うのです。あくまでも私見ですが、無根拠のデマとい 
うものでもありません。

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nao

ガイガー・カウンターで意識できるには外部被爆だけですね。
内部被爆のことも含めて考えると、とても怖いです。

by nao (2011-06-14 22:19) 

ヒコジイ

nao様
コメントありがとうございます。
同感です。
恐いですが、神経質になる事の限界もあって、
困ったものですね。
by ヒコジイ (2011-08-01 16:10) 

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