安井仲治の検証 [アート論]
安井仲治の作品に関して、写真家の颯田浩重さんから、コメントとご教示をいただいた。
上の画像は、デュジャブという写真雑誌に載っていたものだそうで、確かにスナップ写真として撮影されています。
私がブログで、コラージュとして書いていたのは間違いであるという事なので、訂正しておきます。
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安井仲治に限らないのですが、色々な技法を使って多様な作品を制作している作家の場合、一つの技法ではなくて、多様な技法を使います。しかもその技法の中で、フィードバックが行われるのです。
分かりやすい例ですと、ミニマルミュージックのスティ−ブライヒは、テープを使った音楽の効果を、2台のピアノの曲にフィードバックしています。ピアノ曲だけ聞くと、ドビッシーの延長のように聞こえるのですが、実際には、2台のテープレコーダーによるモアレ現象の効果を、2台のピアノ演奏に直しているのです。
安井仲治の写真には、たしかに、どのようにして作ったのか分からない複雑さがあります。
颯田浩重さんのご指摘で、ベタのネガを見せられて、驚きました。このサーカスの写真は、特に、大きな画像のある布の背景が大きいですね。
2011-05-21 11:39
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画家の彦坂さんが前のBLOGでコラージュと書いたのは面白い見方だと思いました。
by SATTA (2011-05-21 19:52)
SATTA 様
コラージュと書いたのは、私というよりは写真集に使われていたのです。見た目にも、明らかにコラージュというか、重ね焼きしたと思われるものもありますが、私の立場は個別研究ではありませんので、これ以上の詮索は専門家に任せたいです。
安井仲治の写真には色々なものがありますが、その中に《超次元》から《4600次元》までのものがあって、この事の特異性が、私には重要なのです。この事が日本写真史の中に系譜としてあるのです。それはおいおい書いて行くつもりです。
by ヒコジイ (2011-05-21 21:16)